[表操作]-[併合]

併合とは，二つの表のレコードを照合して，キー項目が同じ値をもつレコードに対してさまざまな更新操作を行なう機能です。たとえば，次のような場合に利用できます。

• 入出庫伝票から在庫台帳の在庫数を更新する
• バージョンアップ出荷台帳により DBPro 登録ユーザのシリアル番号を更新する
• V3 ユーザデータベースから V4 ユーザデータベースにもいるユーザを削除する

機能解説

併合元と併合先

• データが更新される表を併合先の表，更新の元となるデータを含んでいる表を併合元の表と呼びます。上の例では，次のようになります。
  
  

  	併合先	併合元
  1.	在庫台帳	入出庫伝票
  2.	登録ユーザデータベース	バージョンアップ出荷伝票
  3.	V3 ユーザデータベース	V4 ユーザデータベース

  
  
• 併合先のことをマスタファイル，併合元のことをトランザクションファイルと呼ぶこともあります。

併合操作の種類

• 照合項目が一致したレコードに対して実行できる操作には次があります。併合ダイアログ

  併合先項目の置換	項目値の複写，加算／連結／減算などの結果による置換を指定できます。
  レコードの削除	併合元にあるレコードと同じキーをもつレコードを併合先から削除します。
  レコードの選択	対象表（併合元）にあるレコードと同じキーをもつレコードを編集中の表から選択し，選択ウィンドウを表示します。これは，元来の併合とは異なる機能ですが，他の表にも存在するレコードを選ぶという機能は，よく使われる機能でもあり，併合と良く似た操作なので併合の一種として実現されています。選択された後，それらのレコードに対して何らかの処理を行なうことになります。
  非一致レコードの挿入	併合元にだけ含まれ，併合先に存在しないレコードを併合先に挿入することもできます。

併合定義の登録と呼出し

• ある表に対する併合処理のパラメータ（対象表，併合の方向，併合操作の種類など）を併合定義として名前を付けて表に登録することができます。登録した併合定義は，名前で呼び出して再利用することができます。また，DPL の中からも利用できます。

操作手順

1. 表編集ウィンドウまたはカード編集ウィンドウのメニューから [表操作]-[併合] を選びます。
2. 併合ダイアログが表示されるので，併合定義名，併合の対象表，レコードの操作方法などを設定します。
   すでに登録されている併合定義で併合を実行する場合は，併合定義名を選択して [OK] を押します。
3. 定義した内容で併合が実行されます。時間がかかる場合は中止ダイアログが表示されるので，[中止] ボタンで中止できます。
4. 併合先が編集中の表の場合には，現在見ている表のデータが更新されます。
   併合先が対象表の場合には，対象表のデータが更新されます。
5. 併合操作として「選択」を指定した場合，選択されたレコードの選択ウィンドウが開きます。
6. [併合対象ファイルを開く] を指定した場合，併合後に対象ファイルのウィンドウも開きます。

併合の速度と索引

• 併合を実行する場合，照合項目を第１整列キーとする索引が併合先の表に存在するか否かで，併合の実行速度が大きく変わります。大きな表に対して併合を実行する場合は，あらかじめ照合項目を整列キーとする索引を登録しておいてください。[表操作]-[索引]
• このように，併合は，併合元 (トランザクション) の各データに対して併合先 (マスタ) の表を調べるため，トランザクションが著しく大きな併合は効率的ではありません。普通は，大きなマスタに対して小さなトランザクションを用いて併合を行ないます。トランザクションが大きい場合には，ビューや，#表引き を用いた置換などを利用した方が効率的です。

備考

• 選択ウィンドウでも併合を実行することができます。

関連項目

併合ダイアログ

機能ガイド：複数ファイルの操作