#文字列置換(<全体文字列>, <旧文字列>[, <新文字列>, <個数>, <大小文字同一視>, <全半角同一視>])
#文字列置換(<全体文字列>, <位置>[, <新文字列>, <区切り文字>])

文字列の一部分を置換します。置き換えられる文字列を部分文字列で指定する形式と，区切り文字で区切ったｎ番目として指定する形式があります。

構文

部分文字列を置換する形式

#文字列置換(<全体文字列>, <旧文字列>[, <新文字列>, <個数>, <大小文字同一視>, <全半角同一視>])

#STRCHG(<全体文字列>, <旧文字列>[, <新文字列>, <個数>, <大小文字同一視>, <全半角同一視>])

ｎ番目の要素を置換する形式

#文字列置換(<全体文字列>, <位置>[, <新文字列>, <区切り文字>])

#STRCHG(<全体文字列>, <位置>[, <新文字列>, <区切り文字>])

引数

<全体文字列>

置換対象を含む文字列全体を指定します。

<旧文字列>

置換対象となる部分文字列を指定します。<全体文字列>中の<旧文字列>に一致する部分が置換されます。

<新文字列>

<旧文字列>に置き換わる文字列，または<位置>の要素に置き換わる文字列を指定します。省略したときは空文字列とみなされ，<旧文字列>または<位置>の要素が削除されます。

<個数>

置換する個数を指定します。先頭から探して，指定個数になるまで<旧文字列>を<新文字列>に置き換えます。省略するとすべての<旧文字列>を置き換えます。

<大小文字同一視>

<全体文字列>中で<旧文字列>を探すときに，大文字／小文字を同一と見なして探す文字の種類を指定します。

<全半角同一視>

<全体文字列>中で<旧文字列>を探すときに，全角文字／半角文字を同一と見なして探す文字の種類を指定します。

<位置>

何番目の要素文字列を置換するかを指定します。

<区切り文字>

<全体文字列>を要素に区切る区切り文字列を指定します。省略されたときは半角コンマ 1 文字とみなされます。

例

1. 部分文字列を置換する形式の例

   #文字列置換('出金伝票','出金','入金')	→	'入金伝票'
   #文字列置換('埼玉県浦和市川口町','埼玉県')	→	'浦和市川口町'
   #文字列置換('ABABABABAB','BA', 'XY', 2)	→	'AXYXYBABAB'
   #文字列置換('ABABABABAB','BA', 'XY', -2)	→	'ABABAXYXYB'

2. ｎ番目の要素を置換する形式の例

   #文字列置換('山田,鈴木,田中',2,'伊藤',',')	→	'山田,伊藤,田中'
   #文字列置換('山田,鈴木,田中',-3,'伊藤',',')	→	'伊藤,鈴木,田中'

解説

部分文字列を置換する形式の場合

• <全体文字列>中にある <旧文字列> を <新文字列> に置換します。<旧文字列> が空文字列のときは何も置換しません。<個数> が指定されているときは，<個数> までの <旧文字列> を置換します。<個数> が省略されているときや，ゼロのきはすべての <旧文字列> を置換します。
• <個数> に負の数を与えられます。このとき，後ろから何個置換するかという意味になります。-1 なら最後の一つだけを置換します。
• 文字列を比較するとき，<大小文字同一視> によって <全体文字列>，<旧文字列> 中の大文字／小文字を区別せずに比較することができます。<大小文字同一視> を省略したときは，大文字／小文字をすべて区別します。<大小文字同一視> は，次の表の数字か文字を指定します。数字のときはその和を，文字のときはいずれか 1 文字を複数繋げて文字列として指定します。文字の全角半角は区別されません。ここに挙がっている以外の文字は無視されます。たとえば '露キ' と 12 は同じ意味になります。'英' は '半全' と同じです。すべての大文字／小文字を同一視するには，-1 または '＊' を指定します。

  数値	文字	意味
  1	半	半角文字
  2	全	全角文字
  4	希ギキ	ギリシア文字
  8	露ロ	ロシア文字 (キリール文字)
  	英	全角半角英字
  	＊	以上すべて
  	大	大文字に変換
  	小	小文字に変換

• <大小文字同一視> が指定されたとき，対象文字は指定によって大文字または小文字に変換されてから比較されます。大も小も指定されていないときは大文字に変換されます。
• 文字列を比較するとき，<全半角同一視> によって<全体文字列>，<旧文字列> 中の全角文字／半角文字を区別せずに比較することができます。<全半角同一視> を省略したときは，全角／半角をすべて区別します。<全半角同一視> には，次の表の数字か文字を指定します。数字のときはその和を，文字のときはいずれか 1 文字を複数繋げて文字列として指定します。文字の全角半角は区別されません。ここに挙がっている以外の文字は無視されます。たとえば '空カ' と 18 は同じ意味になります。すべての全角／半角を同一視するには，-1 または '＊' を指定します。

  数値	文字	意味
  1	記	記号
  2	空白	空白
  4	数	数字
  8	英	英字
  16	片カタ	カタカナ
  	＊	以上すべて

• <全半角同一視> が指定されたとき，対象文字は全角に変換されてから比較されます。また，<全半角同一視> に英字が指定されていて，<大小文字同一視> に半角英字が指定されているときは，<大小文字同一視> には全角英字も指定されているとみなされます。
• 部分文字列を取り除く単純な文字列置換，

  #文字列置換(<全体文字列>, <旧文字列>)

  は，差分演算子を用いて

  <全体文字列> - <旧文字列>

  と表現することができます。

ｎ番目の要素を置き換える形式の場合

• <全体文字列> を <区切り文字> で区切り，<位置> 番目の部分文字列を <新文字列> に置き換えます。
• 区切り文字が半角空白 ' ' のとき，すべての空白文字が区切りとみなされ，連続する空白文字は一つとして扱われます。このとき，先行する空白は無視されます。
• <位置> がゼロ，または要素数を超えているときは，何も置換されません。
• <位置> に負の数を与えられます。このとき，後ろから何個置換するかという意味になります。-1 なら最後の一つだけを置換します。

戻り値

• 置換結果の文字列を返します。

関連項目

#文字列比較

#部分文字列

#文字列反転

#文字列複写

#空白削除