オープンステートメント

表ファイル,カードファイル,ビューファイルまたは問合わせファイルをオープンし,その情報をカーソルに設定します。


形式

  オープン[ <カーソル名> , ] <ファイル名>
, 対象表 = <対象ファイル名>
, 同時使用 = する | しない | 表属性
, バックアップ = する | しない | 表属性
, データ更新 = する | しない
, 位置 = ( [ 中央揃え | 左寄せ | 右寄せ | <左から> ] , [ 中央揃え | 上寄せ | 下寄せ | <上から> ] )
, サイズ = 最大表示 | 最小表示 | 元のサイズ | ( <幅> , <高さ> )
, タイトル = <文字列式> | 標準
, 拡大率 = <算術式> | 自動
, 表示形式 = <表示形式名> | 標準 | 最終保存時の状態
, 整列 = <索引名> | 解除 | 最終保存時の状態
, ウィンドウ表示 =する | しない
, カード手続き = <カード手続き名>
, テンプレート = <テンプレート表名> (V4.5追加)
, 実行時パラメータ = ( <文字列式> [ : <引用符処理> ] [ , <文字列式> [ : <引用符処理> ] ]... ) (V4.5追加)

パラメータ

<カーソル名>
オープンした結果のカーソルが設定されます。<カーソル名> を省略したときは,カレントカーソルにだけ割り当てられます。
<ファイル名>
オープンするファイルの名前を文字列式で指定します。ファイルは,表ファイル,カードファイル,ビューファイル,問合わせファイルのいずれかを,実行中の DPL があるフォルダからの相対パスまたは絶対パスで指定します。表/カード/ビューの区別は拡張子で行なわれます。
指定できるファイルの拡張子は以下のとおりです。拡張子を省略したときは表ファイルとみなされます。
.dpt表ファイル
.dpcカードファイル
.dpvビューファイル
.dpq問合わせファイル
対象表
オープンするファイルがカードファイルであって,カードの対象表が固定でないときにだけ意味をもちます。対象表には,表ファイル,ビューファイルまたは問合わせファイルを指定できます。ファイル名の指定方法は,<ファイル名> と同様です。
対象表が固定でないカードファイルのときに対象表パラメータを省略すると,実行時にファイル選択ダイアログが表示され,対象表の指定を求められます。
<対象ファイル名> が相対指定のときは,<ファイル名> で指定したカードファイルからの相対となります。
同時使用
対象となる表ファイルの同時使用の可/不可を指定します。同時使用が禁止されているファイル,ビューファイル,問合わせファイルのときは意味をもちません。
する表ファイルを同時使用(共有)モードでオープンします。
しない表ファイルを専有モードでオープンします。(既定値)
表属性に従う表ファイルに指定されている同時使用(共有)モードでオープンします。ただし,表ファイルの指定が「開くときに指定」の場合は専有で開きます。
バックアップ
対象の表ファイルが専有で開かれる場合にだけ意味をもちます。
する表ファイルのバックアップファイルを作成します。
しない表ファイルのバックアップファイルを作成しません。更新された表ファイルをクローズするときに,更新内容を破棄して終了することはできなくなります。
表属性に従う表ファイルに指定されているバックアップモードでオープンします。ただし,表ファイルの指定が「開くときに指定」の場合はバックアップファイルを作成します。(既定値)
データ更新
対象となる表ファイルに対して更新操作を行なうかどうかを指定します。ビューファイル,問合わせファイルに対する更新は,作業用ファイルに対する更新になるので,元の表ファイルや外部データベースには反映されません。
するデータ更新モードでオープンします。(既定値)
しない参照のみモードでオープンします。
位置
オープンしたときのウィンドウの表示位置を,横方向,縦方向の順で指定します。位置は,DBProウィンドウ内のクライアント領域相対の位置を指定します。省略すると適当な位置に表示されます。
中央揃え中央に配置します。
左寄せ左端に配置します。
右寄せ右端に配置します。
<左から>左端からウィンドウ左上隅までの距離を算術式で指定します。文字幅の1/4を1として指定します(ダイアログ単位)。
上寄せ上端に配置します。
下寄せ下端に配置します。
<上から>上端からウィンドウ左上隅までの距離を算術式で指定します。文字高さの1/8を1として指定します (ダイアログ単位)。
サイズ
オープンしたときのウィンドウのサイズを指定します。省略すると適当な大きさに表示されます。
最大表示画面一杯にウィンドウ表示します。
最小表示最小表示になります。
元のサイズオープンしたときのサイズまたは前回利用者がサイズを指定したときのサイズで表示します。
(<幅>, <高さ>)横と縦のサイズを算術式で指定します。幅は文字幅の1/4を1とし,高さは文字高さの1/8を1として指定します(ダイアログ単位)。
幅に0を指定すると,親ウィンドウの右端までの幅になります。位置で左端以外を指定した場合,親ウィンドウの幅になります。
高さに0を指定すると,親ウィンドウ下端までの高さになります。位置で上端以外を指定した場合,親ウィンドウの高さになります。
タイトル
ウィンドウタイトルを指定できます。標準 を指定したときは,既定のタイトルが表示されます。省略したときは,新規オープンなら既定のタイトルが,すでにオープンされているときは変更しません。
拡大率
カードファイルをオープンしたときのウィンドウの表示拡大率を%で指定します。25%〜400% までの任意の値を指定できます。省略したときは100%で表示されます。省略したときの拡大率をレイアウト時の拡大率で表示させるようにもできます。→各種設定ダイアログ:編集ページ
自動 を指定すると,サイズパラメータで指定したウィンドウの大きさに対して拡大率が自動的に調整されます。
表ファイルのオープンでは拡大率パラメータは無視されます。表示形式で指定されている拡大率で表示されます。→表示形式:共通設定ダイアログ
表示形式
オープンしたときの表示形式を指定します。<表示形式名> は文字列式でなければなりません。ここで指定する表示形式名は,対話操作で登録済みでなければなりません。標準 または空文字列を指定すると,標準表示形式でオープンされます。このパラメータを省略したときも,標準表示形式でオープンされます。最終保存時の状態 を指定すると,そのファイルが最後に更新されてクローズされたときと同じ状態になります。表示形式は,カードファイルのときは意味をもちません。
整列
オープンしたときの整列状態を指定します。<索引名> は文字列式でなければなりません。ここで指定する索引名は,対話操作で登録済みでなければなりません。
解除 を指定すると,整列解除状態でオープンされます。空文字列またはこのパラメータを省略したときは,カードファイルではカード属性で指定された索引,表ファイルではそのファイルが最後に更新されてクローズされたときと同じ状態になります。最終保存時の状態 を指定すると,カードファイルのときも対象表が最後に更新されてクローズされたときと同じ状態になります。
ウィンドウ表示
オープンしたファイルに対応するウィンドウを表示するかどうか指定します。省略したときは,通常は する とみなされますが,すでにオープンされているファイルをオープンしたときは表示状態を変化させません。
ウィンドウを表示していると,ウィンドウの範囲内であれば処理の途中経過も表示しながら実行しますので,ウィンドウを表示しない場合に比べて遅くなることがあります。
カード手続き
カードファイルをオープンするときにのみ意味をもちます。詳しくはCARDPROCEDUREステートメントを参照してください。
テンプレート (V4.5追加)
表のオープンで,指定された表が存在しなかったときにテンプレートを指定してあると,その表をテンプレートとして表を作成してオープンします。このとき,オープンモードは専有バックアップありとなります。指定された表が存在するときや,表以外のオープンでは無効です。
実行時パラメータ (V4.5追加)
問合わせファイルをオープンするときにのみ意味をもちます。
問合わせ実行時パラメータ入力ダイアログに入力するパラメータを指定します。ここで指定する文字列は,問合わせの順序どおりに表示される実行時パラメータ入力ダイアログに対応し,文字列が指定された場合は対応する実行時パラメータ入力ダイアログは表示されません。空文字列やナルの場合はダイアログが表示されます。
<文字列式> パラメータ文字列を指定します。
<引用符処理> 文字列を引用符処理するかどうかを任意の論理式で指定します。値が真ならば引用符処理をします。<引用符処理> はコロンと共に省略することができ,省略したときは真とみなされます。

結果

<カーソル名>オープンされたファイルのカーソルが設定されます。
カレントカーソル<カーソル名> と同じ内容になります。
$$FILENAMEオープンされたファイルの完全パス名が設定されます。
$$CMDSTATE= 0正常終了
= 31問合わせの実行時パラメータ入力プロンプトダイアログで,[キャンセル] が押されました
= 32ビューや問合わせ評価中に [キャンセル] が押されました
= 101ファイル名が正しくありません
= 102指定されたファイル,またはカードの対象表が見つかりません
= 103他の利用者によって表ファイルが使用されています
= 104同時使用可能人数を超えています
= 105同じ対象表に対するカードがすでにオープンされています
= 106権限違反によりオープンできません
= 107指定されたファイルは同時使用できません
= 108同時使用中のファイルが他の利用者から開放されません
= 113指定されたファイルのバージョンが正しくありません
= 114指定されたファイルは使用中です
= 303指定された索引が登録されていません
= 306指定された表示形式が登録されていません
= 409変更されている表を参照のみで再オープンすることはできません
= 410指定されたオープンモードでオープンできませんでした
= 501更新モードでオープンできませんでした
= 521外部データベースに対する問合わせに失敗しました
= 522外部データベースに対する問合わせは成功しましたが問合わせ表はオープンされませんでした

構造コマンドパラメータ
 オープン@MASTER, 'MASTER.DPT'
 代入$FN := 'DENPYO.DPC'
 オープン@DENPYO, $FN, 対象表='HANBAI.DPT'
 オープン@TABLE, '売上一覧.DPV'
 オープン@zaiko, $PathName+$FileName, ウィンドウ表示=しない

解説

ビューファイルのオープン

すでにオープンされているファイルのオープン

オープン直後のカーソル位置

問合わせファイルのオープン

注意

関連項目

→クローズステートメント
→ファイル変換ステートメント
→[ファイル]-[オープン]
→[ウィンドウ]-[表カード切替え]
→[ウィンドウ]-[カードウィンドウを開く]
→DPLの構文
→$$CMDSTATE一覧
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